いつも上天気



”あらすじの引用”

人を笑わせるのが好きだけど、ほんとは傷つきやすくて、傷ついた分だけ笑い、その分だけひとり泣いている。宝はそんな女の子だった。
そして、そんな彼女を静かに見守る少年がいた。はたして、ふたりの運命は…!?




ここからネタバレ











聖千秋先生の好きな漫画の1作品です。

主人公の宝(たから)は一見へらへらと笑っていて面白い事をしては周囲を笑わせている子なんだけど。
その母親が結構ひどくて…今で言う毒親?
そして父親はある事件をきっかけに家から逃げて行方不明に。
親に愛されたい、幸せだった頃の家族を取り戻したいと願う宝の姿にとにかく胸が痛くなります。

宝を否定してばかりだった母親が後半に吐き出した言葉。

「あたしみたいな嫌な女に
なんであんたみたいないい子が生まれたんだろ…」

”いつも上天気3巻より引用”

この言葉に泣き崩れる宝のシーンが一番心に響きました。

そして祖母にかけられた呪いのせいで好きな人を作れない宝。
絶対に自分を好きにならない人を好きになっては、失恋ばかりしている姿を何年も見守り続けている同級生・潮崎(しおざき)君。

この男の子とすれ違いにもドキドキさせられたり、うーーーんと切なくさせられたり。

この作者さんは人の弱いところを描くのが上手。
あと1人の女性を一途に想い続ける男の子、しかもイケメン!を描くのも 笑。


全3巻と短いお話ではありますが、読み応え十分でおすすめです。

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